徒然日記

Dairiten1012の日記

徒然日記53 ~代理店の騎行~

タイトルは僕が気分を上げるために、三河田原行きの電車で聞いていた「ワルキューレの騎行」からです。朝の防錆剤の臭いは格別。

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自転車買ったぞ。クロスバイクだ。保険とか諸々含めて3万6000円くらい。

というのも、豊橋に引っ越してきてから交通手段がなく、見るに見かねた播戸さんがヤフオクで落とした自転車を貸してくれたのだが、先日単独クラッシュを起こしてしまい、自転車屋の店員に「もう限界」と言われてしまったのがきっかけだ。

自転車屋さんで私の背丈に合う自転車を探していたらほぼ一択だったので、迷うこと無く購入。それがこの記事の主役たるクロスバイクだ。

普段は出勤か買い物にしか使っておらず、とはいえ街乗りだけに使うのももったいない。せっかくのスポーツ系バイクでもあるし、どこかで長距離サイクリングでも…と思っていた。そして思い立つ。

 

豊鉄渥美線って自転車を乗せることができるし、渥美半島とか行ってみたいよね」

「海でも見に行くかァ!!」

 

ということで、伊良湖岬までサイクリングしてきました。死ぬほど疲れた。

  

朝10時半頃。豊橋鉄道渥美線の終着駅・三河田原。豊橋から行けよ、なんて思った人もいるかも知れないが、豊橋からだと直線で18kmくらい追加で移動することになるのでそれは勘弁。

自転車を持ち込んでもいい電車というのはいいな。持ち込んでいる人を見たことはあるが、自分には関係ないと思っていた。まさか自分が持ち込む側になるとは。

事前にダウンロードしたPDFとグーグルマップで海岸線のサイクリングロードへのルートを確認して出発。

海岸線へ下りる道。12%の下り勾配ってマジかよ。下りで本当に助かった。

やったー!海だー!ダカダン!!(ここで「1/6の夢旅人2002」のサビが流れる)

写真が下手でそうは見えないけど、当日は綺麗に晴れていつつも風もあったので、青い空、白い雲、風に乗った潮の香りを楽しめた。これだけで海に来た甲斐があったというものだ。

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往路1区

サイクリングアプリで計測した記録も一緒に掲載。コンビニで飲み物を買ってる間や地図でルートを確認している間も計測を回しっぱなしなので、平均時速は11.7km/hとやや低め。コンビニに5分くらい居たからかなあ。というか、8.5kmを43分では高校時代の通学(約10kmを35分)より劣っている。あの時よりいい自転車なのになぁ。

ここからは太平洋ロングビーチという海岸沿いの自転車専用道路を走っていく。

風がそれなりに吹いているから波もあり、サーファーの人たちが多く来ていた。日は暖かいとはいえ、まだ5月。まだ水は冷たいだろうになあ、と思いつつ更に自転車を走らせる。

自動車道路も並走していたのだが、途中からは自転車専用道路だけになる。この辺りから強い向かい風がずっと吹いてくるようになった。この風向きは伊良湖岬に到着するまで続いた。大きな身体が受ける風の抵抗は予想以上で、今日ほど自分のサイズを恨んだことも無かった。

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往路2区

自転車道路の西端側、国道との合流地点に「道の駅あかばねロコステーション」があり、そこで一度休憩。たった3km13分しかない2区だったが、吹いてくる向かい風と変わらない景色のおかげで、10kmくらい走っていた気分だった。でもいい景色だったんだよ。自転車を止めて写真を撮ろうかと思ったが「ここで自転車を止めたら再出発できる気がしない! ここで止まったら完全に心が帰宅の方向に向いてしまう!」と思い、ひたすら漕ぎ続けた。

道の駅で休憩したあと、再び海岸沿いの自転車専用道路を快調に飛ばす。砂浜海岸から岩石海岸に変わり、水深も深くなったのか水の色も変わった。

と。先に往路3区(道の駅~伊良湖岬、約18km)のルートを見て欲しい。

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往路3区

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往路3区4~5kmあたり

拡大すると、海岸沿いのサイクリングロードから国道へ戻っている時に変なルートになっているのが分かる。その道がこれである。

ここに来て階段だとぉ!!? いや、パンフレットには確かに載ってはいたけど、こんな疲れたタイミングで階段が来るなんて。かなり絶望した。今回のサイクリングでポイント・オブ・ノーリターンを設定するとしたら先の道の駅か、ここの階段だと思う。自転車を押して上がることを想定されているから一段一段の高さはそんなにないんだけど、「自転車降りて押すのかぁ…」っていう疲労感が凄まじい。

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往路3区15km~ゴール

そして往路3区15kmから変な線形になっているが、これは15km地点の右コーナーから日出園地の右コーナーまで森の中を走っているためだ。上り8%とか下り6.5%を処理しつつ、自然散策に散歩していたおばあちゃん、お母さん、娘さんの家族連れをパスし、ヒンヤリした森の空気で昼寝をしている野良猫を轢きかけながら、ブラインドコーナーとかヘアピンとかを突破した。視界が悪いというのは怖い。森の中のヘアピンは上り8%の坂道なので、頭文字Dでよく見たなあ、と思いながら立ち漕ぎで登っていった。

この区画の最高速度は39.01km/hとなっているが、日出園地~恋路浦まで8%勾配のアップダウンがいくつも続いたので、「ここで稼いでおかないと絶対ヤバイ!」と思って下り坂で全力加速した結果だ。路面が悪く、障害物のポールが立っていたので、ちょっとハンドル操作を誤ればクラッシュ即廃車もあり得た。ジッサイあぶない。おそらくルール違反だと思うので、次があったらやらないように気をつけよう。

恋人の聖地という恋路ヶ浜に到着したが、記録を止め忘れたので往路3区は「伊勢湾海上交通センター」までになっている。

見学できるって聞いたからせっかく登ってきたのに!!!

と思ってうなだれていたら、同じく見学できると聞いて走ってきた自転車乗りのおじさんがやって来て、やっぱり私と同じようにがっかりしていた。「休みだっていうならパンフレットとかに書いておいて欲しかったですね」「そうですね~」などという会話を交わし、そこからどこから来たのかという話に。おじさんは前日に神奈川から浜松まで走ってきて、当日に浜松から伊良湖岬まで走ってきたというロード乗り。僕のクロスじゃそんなの無理ですね、三河田原駅からの30kmでヒイヒイ言ってますから、などと話して別れた。自転車乗りコミュニケイション。

そして往路ゴール。「道の駅伊良湖クリスタルポルト」に到着。伊勢湾フェリーの発着港でもあり、ここからフェリーに乗って鳥羽まで行くことができる。

カゴに入ったバッグには着替えとタオルと飲み物を入れてある。

フェリーターミナルで、ラーメンと炒飯のセットを食べる。このチープな味こそフェリーターミナルという感じがする。昔ながらのチープさというか、古臭さ故のチープさというか。美味いかと言われれば即座に首肯しがたいが、しかし決して不味いわけではない、謎の味。癖になる。

ゆっくり食べた後はフェリーターミナルの中をうろつく。ゲームコーナーがあった。

テトリスに電車でGO、エアホッケー、じゃんけんゲーム、ワニワニパニックなどの筐体が設置されており、古びた雰囲気がいい味出してる。

鳥羽に向けて出港していくフェリーを見送り、自分も三河田原駅に向けて自転車に再びまたがる。

復路は国道259号を通るルートを選択。完全にガス欠になった帰路ではこれが功を奏した。

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復路1区

アップダウンがほぼなく、順調に走行できた復路1区。帰りは追い風ということもあってか高速巡航に成功し、そこそこの平均速度をマークした。

すでにここまで30km以上を走破しており、道の駅で1時間ほどの休憩を取ったとはいえども1時間ほどでは回復しない部分がある。足の筋肉痛はここまで殆どない。体力も結構回復している。では何か。

 

ケツです。

 

ケツの痛みです。

 

お尻がランブータン

 

サスペンションなんか装備されてるわけがない自転車で、路面の凹凸の衝撃はすべてライダーに送られていきます。自転車とライダーの接地面、すなわちケツに。

これが馬鹿にならないもので、あまりの痛さに

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復路2区

復路2区は10分、2キロ半でギブアップ。涙目になりながら走っていた気がする。いやマジで本当につらかったんだよ。俺は田原から帰れないんじゃないかって真剣に思っちゃうくらいつらかった。

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復路3区

その反省を活かして、3区では立ち漕ぎの多用と、ちょっとした坂道でも押して歩くということをやってみた。これが効果てきめん。尻とサドルが接触しないだけで遥かに楽になった。それでも、5分と同じ姿勢で座っていられなかったけどね。多少のアップダウンもあったが、下り区間を見逃さずにガンガン加速をかけたおかげで、平均15.5km/h、最高33.6km/hとそれなりのペースを記録した。見かけたバス停のベンチで休憩を取り、残り8kmほどを必死に進む。

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復路4区


復路4区は5.5km地点から左に曲がった地点までのおよそ2kmもの間、緩やかな下り坂が続いている。最後の最後に下り坂! これぞまさに天の配剤、いや、地形図を見ながらこのルートを選んだ俺の地図読解力の賜物だ。おかげで平均も最高も、時速では非常に高い数値をマークした。4区はもう完全に市街地で、海など見られるわけはなかったのだが、むしろゴミゴミとした街の中を通るほうが周囲の景色がどんどん変わっていくので飽きずに走ることができた。

そしてゴール。

追加で100円支払えば、こうしてちゃんと自転車を電車に乗せることができるんです。

正直なところ、駅から自宅への帰り道が一番ケツへのダメージが大きく、かなりつらかった。

 

今回のサイクリングは往路30.72km、復路27.6kmで合計58.32kmとなった。時間はざっと5時間半、休憩時間を除けば平均速度は12.3km/hといったところか。初心者のクロスバイクでのロングライドにしては上出来な方じゃないかな。

ただまあ、自転車やロングライドに慣れるまでは、伊良湖岬チャレンジは二度とやらねえ。尻は痛いし、腕や首は日焼けしてかなり痛い(しかも日焼けするだけで体力を奪われる)し、腰も脚も痛い。最初に行く距離じゃなかったと思うから、次のロングライドはもうちょっと近場、往復30km程度のところにしようと思う。

 

やっぱケツがね。痛いんだよね……。