徒然日記

Dairiten1012の日記

徒然日記31 ~無職と青春18きっぷ~①

9月から無職になりました(時候の挨拶)

で、まあ、もうかなり前になる話なんですけどね。ちょっくら青春18きっぷを使って旅行に行ってきました。

無職になった話は気が向いたらやろうかなと思っておりますが、今はなったんだと思ってください。

 事の発端は、8月末のこのツイート。この時にはもう無職になるつもりでした。

 無職になるし時間はたっぷりある。でも金はない。そういえば青春18きっぷを最近使ってないなあ。よし、じゃあ18きっぷ使っていっちょ奢ってもらいに行っかぁ(CV.野沢雅子)っていう思考でツイートしたんですね。

そうしたら、富山(高岡)の先輩と愛媛(松山)の先輩から「来るならおごってあげるよ!」とレスポンスがあったんです。

 

奢ってくれるって言ってくれてる。

じゃあもうやることは一つだ。

 

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ということで行ってまいりました。

今回は旅行雑記でございます。あ、乗り鉄的趣味全開だから、まっとうな旅行記にはならないよ。ヤフー乗換案内を片手にご覧ください。

 

1日目:豊橋~高岡(長野ルート)

豊橋から富山は高岡まで行くために考えられるルートは、常識で考えたら、

豊橋→[東海道本線]→米原→[北陸本線]→金沢→[IRいしかわ鉄道あいの風とやま鉄道]→高岡

これしかない。もちろん乗換アプリもこのルートを提示してくる。当たり前です、このルートが一番安くて一番早い。早いっつっても、8時間弱かかるけどね。

多分、新幹線と特急を使わない設定(18きっぷなのでこの設定は基本です)でヤフー乗換案内さんに調べてもらうと、コレが一番に提示されるはずです。

しかぁし! これは青春18きっぷを使った鉄道旅行。普通種別と快速種別しか乗れないし、そもそも当日中に高岡に到着すればいいので、所要時間が1時間減ろうが10時間増えようが、何も変わらない。それならば長い時間乗れるルートの方がお得なワケですよ。

ではどのルートを使ったか。地図帳か、Google Mapか、駅すぱあとの路線図でもいいや。地図をお開きください。これね、見てもらうと分かると思うんですけど、太平洋岸から日本海岸に出る鉄道ルートって、別に琵琶湖回りのルートしか無いわけじゃないんですよね。岐阜縦断ルートとか、長野ルートとかあるわけです。

そんでですね。僕、大学時代に友人たちと乗鞍・白馬に電車で旅行に行ったことあるんです。これですね、松本から出てる大糸線っていう電車に乗って、途中の白馬駅で降りてるんです。何が途中かと言うと、全部乗り切らないで、途中で降りたってことなんです。

それって、勿体無いなァ……って、思うわけですよ。思いません? もうちょっとで日本海まで抜けられたのに、途中で足跡止まってるわけですよ。白馬で足跡止まって、折り返してきちゃってる。勿体無いなあって思えてくるでしょう?

じゃあもう大糸線走破リベンジしか無いですよね。

 

豊橋→[東海道本線]→金山→[中央西線|中津川乗継]→松本→[大糸線信濃大町南小谷乗継]→糸魚川→[ETRあいの風]→高岡

 

長野経由にするだけで、所要時間は11時間半かからないくらいに増えます。まあ3時間ほど増えたわけですが、その分お得です。追加で3時間も列車乗ってられるわけですから。

 ルートも決まったところでいざ出発。

当日の朝の僕と言えば、

ホントに何してんのって感じ。

で、Twitterでおしゃべりするなかで、「結局山越えルートなんだ」というリプライに対して、

そうなんですよ。ギリギリ朝起きれたのと、おそらく障害も発生しないだろうと予想して、大糸線走破ルートです。

とリプライ。もちろん、朝を寝過ごせば諦めて琵琶湖回りルートの予定でした。「障害も発生しない」というのは、事故や車両故障といった運行障害で遅延はしないだろう、という希望的観測です。

金山駅東海道本線から中央西線に乗り換えると、これが人でいっぱい。名古屋発の列車は終点の中津川まで乗客たっぷり。トッポかよ。

 中津川では少々の乗換時間があるんですが、のんびり景色を眺めているとアナウンスが入りました。要約すると「先行の特急で触車事故が発生して運転中止。松本行きの普通列車も出発するにはするけれど、とりあえず南木曽まで行って運転中止にする。あとは状況次第」とのこと。

”触車”ってのは耳慣れない言葉ですが、要するに人身事故のことです。いや、もちろん笑える話ではないんですよ。存じております。人が死傷してるのが確定してるわけですから。ですが、障害も発生しないだろうからと考えて、わざわざ遠回りしてローカル線を乗り継いで目的地へ行こうと計画を立ててたというフラグを、ここまで綺麗に回収してしまうとは。そもそもこのルート、それぞれの乗り換え時間はたっぷりあるけど、乗換に失敗したら次の列車までがもっとたっぷり。

ヤバい。

そんな思考が僕の頭を支配しました。多分、声に出してちょっと笑っちゃってたんじゃないかな。これ僕の良くないところなんですけど、何かあると笑っちゃうんですよね。だから人が死んでるかもしれない事態でも笑ってしまう。

不謹慎にも笑ってしまっていても事態は好転しないわけで。列車は定刻通りに中津川を出て南木曽駅まで運転したけど、やっぱり一時的に運転中止。そしてもうちょっと進めそうということで出発したけど…。

 すっかりあきらめムード。運転しないって分かってるから、列車の外に出て写真なんか撮っちゃったりして。

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それにしても、中央西線は中津川から先は本当に田舎。失礼だけど、よくこんなところに住んでますよね。緑茂る山の中、谷を流れる川は急流、そんな中に家を建て、道を通し、線路を通す。日本は可住地面積が狭いからしょうがないのかな、と思いつつも、こういうところは不便だろうな、としか思えないわけですよ。だってライブとかコミケとか行く時大変じゃん…。オタク殺すにゃナイフは要らぬ、岐阜木曽郡に連れてこい。

なんとか大桑を出発した列車は、松本駅には、乗り換え時間のマージンをたっぷり使い切って到着しました。本来乗る予定だった列車には間に合ったのでセーフです。

現金だなあ、もう…。

松本ではある意味今回の旅の大本命が一つ、大糸線に乗り換えます。だけどこれ、地域住民の足の列車なんですよね。なので、車内は高校生でいっぱい。安曇野駅あたりでみんな降りていくだろうと思ったら全然降りないの。おかげで立ちっぱなしです。

ちなみに列車に乗って、大町まで立ちっぱだなあ座りたかったなあ、などと逆恨み甚だしく思っていたら、Twitterでは友人が婚姻届を出しましたと報告していた。結婚おめでとう。君が幸せを感じている間、僕は大糸線でつり革に捕まりながら高校生早く降りねーかなー座りてーって考えてたよ。結婚できるヤツとできないヤツの、男としての器の差が出てますね。

 

 そうこうしている内に信濃大町へ到着。この日、天気は悪いものの湿度があり、豊橋では半袖ポロシャツで十分だったのだけれど、ここは信濃大町駅。標高は712m*1もあります。豊橋駅が標高6~8m程度なので、ほぼ700m差があるわけです。気温減率は100mごとに0.6~0.7℃。ということは、豊橋駅信濃大町駅との間には約5℃の気温差があるんです。ただでさえ天気悪い日なのにだよ。つまりな。

 こうなるわけですよ。あの日の信濃大町は本当に寒かった。半袖ポロシャツで来た僕が悪かったから頼むから上着をくれ…と寒さに耐えつつ、おやきの温かさに涙を流したり流さなかったり。ここからも大糸線だけど、もし18きっぷじゃなくてお金に余裕があったり、大糸線走破を目的にしてなかったら、立山黒部アルペンルートも考えてましたね。トローリー! …オーって言ってよ。

 

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信濃大町駅から南小谷駅までの間で撮影した景色。白馬周辺は本当にリゾート地なのだなと思い知らされる程に、美しい自然が広がっていました。なおWi-Fiの電波は届かない模様。

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そして南小谷駅に到着。これで「みなみおたり」だから、漢字の読みとはなんと難しいものよ…。

松本からここまではJR東日本の管轄。ここから糸魚川まではJR西日本の管轄になり、走る列車も電車でなくなります。気動車って言いまして。架線から電気をもらって走るのが電車、エンジンを積んでて電気をもらわなくても自分で走れるのが気動車でして、JR西管轄エリアになると気動車運転になるんですね。

だからなんだよって言われればそれまでなんだけど、やっぱりテンションは上がるもんですよ。大学時代は山梨で首都圏エリアだったし、今は東海道本線エリアに住んでいて、気動車に乗る機会ってなかなか無いんですよ。

そうそう。電車の走ってないエリアでは、列車のことを「汽車」とか「列車」って呼ぶらしいですね。でも、電車の走ってないエリアってこういう田舎……まぁいいや、サァ行くか。

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JR西日本管轄区域で運用されるキハ120形気動車。ワンマン・1両・気動車とTHEローカル路線。でも意外と乗降客も多かったり。

糸魚川までの記憶は正直ない。それはもうぐっすり寝てました。あのね、急に車内が暑くなったんですよ。南小谷から急に暑くなったの。ディーゼル気動車だからなのか、それとも寒い地域を走る路線だから「とりあえず暖かくしておけば乗客は死なねえだろ」くらいの感覚で、9月からちょっとエアコン入れてるのか。

糸魚川駅の一つ手前が姫川駅。旅行に出る少し前に、デレステではAR撮影機能という神機能が実装されておりまして。TLのプロデューサーたちが天元突破有頂天のテンションで、それはもう喜々として撮影してTwitterにアップロードを繰り返し、僕のTLが写真集が如き様相を呈している中、機能に対応してない機種のプロデューサーは奈落の底に穴を掘るようなテンションで悔悟をツイートするという、まさしくお祭り騒ぎだったんですよ。

姫川駅にいる畜生が如き偶像姫川友紀っていうネタができるじゃん! と思ってはいたけど、綺麗に寝過ごしましたね。というかニコニコ大百科IME辞書を入れたら、「ひめかわゆき」で畜生が如き偶像って変換されるんだな。お前使いづらいなぁ!

で、糸魚川駅。新幹線駅ということで、多分建て替えたんだろうな、それはもう綺麗な駅でした。閑静で穏やかな時間が流れている――シャッター通りで寂れてるともいう――駅前の街並みに比べて、非常に巨大で清潔感のある駅。うーん、これぞニッポン、という感想。

ここからはJRではなく第三セクター青春18きっぷには一旦お休みしていただきまして、乗り換え待機はおよそ50分。駅から500mほど北に向かうとすぐに日本海の海岸だったので、海を見に行くことに。ちょうどいいところに展望台が設置されていました。

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展望台から富山方面を撮影

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こちらは直江津方面。見て分かる通り、消波ブロックの壁が分厚く立ちふさがる。

右も左も、海岸は消波ブロックで消されていた。これまたニッポンらしい光景である。椎名誠もエッセイで言ってたぞ、こうして海岸線がテトラポットに埋め尽くされてるのは悲しい風景だって。まあ、日本海の荒波が道や街に被害を及ぼさないためには、これだけ厚い壁を作る必要があるのだろうけども。それでもやはり荒涼としているように見える。期待外れの光景とも言えるし、ある意味では期待通りの光景とも言える。

さっき、糸魚川駅周辺が寂れてると言っていたが――駅前の百均が閉店セールをやっていた以上擁護のしようがないほどに寂れてるんだけど――落ち着いた街であるのは確か。人を集めよう、留めようとギラギラしてないで、その空気を受け入れてるように思えた。好感が持てる。

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JRではなくETRの駅名表示板。ETRはEchigo TOKImeki Railway(えちごトキめき鉄道)の略称。TOKIが大文字なのがミソ。

せっかくだから姫川方にユッキをARで立たせて、せめてひとネタ…と思っていたのに、活動4年目となったXperia Z5端末「太陽のマテ茶」は老朽化していたようで…。

 しょうがないのでホームで待っていようと思って移動。すると、3人連れの奥様方が話しかけてきました。

「松本からずっと一緒でしたよね?」

めっっっっっっっっっっちゃビックリした…。まさか単独旅行で話しかけられるとは思わなんだかな。

3人の女性とは確かに松本からずっと一緒に大糸線を通ってきた、ある意味道連れみたいなものだ。僅かな社交性と微かなコミュニケーション能力を絞り出し、会話に興じる。青春18きっぷ豊橋から高岡を目指して鉄道旅行をしていること、翌日は松山まで行くこと、バイトを辞めて時間があるからこういうことができること…など、他愛もない話をした。

そして会話から分かったのだが、どうやらこの3人も青春18きっぷを使って旅行しているらしい。川崎を出発して、横浜線中央東線と乗り継いで、親不知に宿を取っているということだ。残念なことにその日は、決していいとは言えない天気。晴れていれば、と思ったが、親不知の断崖絶壁には曇天も映えるんじゃないだろうか?

豊橋から!? 遠いところからすごいわねー! 明日は?松山!? あっらーすごいわねー」

いやー川崎からも大概ですよ、僕もまだまだです、と応えると話しかけてきたおばさまが「私も昔はいろいろな場所に行ってたからね」と鼻高々。ヤダ、先輩かっこいい…。

ともに泊行の普通列車に乗り込み、そして親不知駅に到着。

「お気をつけて」「お兄さんもね」

おば様方とは軽いコミュニケーションを取り、別れていった。誰とも話さない旅行に慣れていたから、旅人どうしの会話が意外とくすぐったくて、しかしそれが意外と悪くなく、心地よい。おば様方の旅行が良いものであることを祈りつつ、一路高岡へ。

 

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どうも。寿司です。

高岡に到着し、先輩と合流。美味しいごはんを奢ってもらいました。本当にありがとうございます。写真はぶりトロ。砂ずりとも言うみたいだけど、ぶりトロなんか食べたことなかった。これがすっごい美味しいんですよ。このお店は北陸地域に展開するチェーン店らしいんだけど、チェーン店でこんな美味しい魚が食べられるなんて羨ましい。ずるいぞ。

富山の魚はいつ何を食っても上手い。何食べても美味しいってすごいよね。3年くらい前の春に富山で食べた刺し身も美味かったし、すごい。富山は美味しいぞ。本当に、海鮮を食べるために富山に行く旅行ってのは本当にアリです。メシのためだけでも富山に来るべきかもしれない。みんな富山で魚を食べよう!

美味しいお寿司をご馳走になった後、金沢まで来るまで送ってもらい、その日は金沢で一泊。1時間ほどのドライブで、楽しい話ができました。

 

翌日、とてつもないトラブルが僕を襲う!!

*1:

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