徒然日記33 ~無職と青春18きっぷ~③
前回までのあらすじ。
旅行2日目。予讃線に乗車した代理店青年は、大雨により松山への列車が今治止まりになることを知る。しかし、さらに雨は降り続き、今治へすらも到達できないことが判明した。とにかく、今治に到達さえできれば松山への道は拓ける。具体的には都市間路線バスがあるから、それに乗る。そう判断した代理店青年は、ついに「青春18きっぷ」を捨てたのだった―――。
ワイ18きっぱー、ついにキレた! pic.twitter.com/2GwRf5lcLD
— 代理店 (@Dairiten1012) September 9, 2018
今回は18きっぱーが18きっぷを捨てたところからスタートです。
青春18きっぷでは特急を利用することはできません。そういう規約ですから。でも今治に到達できれば…という思いで、ここは壬生川駅から今治駅までの乗車券と特急券を購入。これが「青春18きっぷの旅」なら、こんなことはしなかっただろうけども、これはあくまでも「先輩にメシを奢ってもらいに行く旅」である。目的を履き違えてはならないのだ。…こんな目的持って旅してるヤツ嫌だなあ。
これがただの18きっぷ一人旅なら、間違いなく高松に戻ってましたね。壬生川とか伊予西条とか何があるか分からない街だから、投宿地には設定できないですね。名前を聞いたこと"しかない"街で宿を探すの、怖くない?
今治駅から松山までどうやって行こうか、という話ですが、お世話になる先輩から、Twitterで今治松山間の都市間路線バスが走っていることを教えてもらいました。運賃はだいたい1000円くらいで、ほぼ予定通りの時間に松山に到着できるということも調べました。
しかし、時間の問題が立ちはだかる。乗車予定の特急に、大雨のため10分以上の遅れが生じているとのアナウンスが。
結局12分の遅れで壬生川を出発し、遅れを取り戻せないまま今治に到着。路線バスは絶望的。かくなる上はタクシーか…と覚悟して改札を出るとそこに待っていたのは。
そりゃそうだよな!雨で特急が止まってんだもん、代行バスは手配されるよね!ああー良かった!!特急乗って正解だった!
今治駅からは代行バスに乗って約1時間。その間に連絡を取り、松山駅で集合することも確認した。あとは合流して、ご飯をご馳走になるだけ!
……と、簡単に事態が進んでくれないのがこの旅行。松山駅で待っていても先輩が来ない。来る気配が一向にないのだ。なぜ?ホワイ?冗談はやめろ…と言いたくなりながらもLINEでコンタクトを取る。
居ないのは当たり前。互いに互いのいる駅を勘違いして、別の駅で待ち合わせを行っていたんだから。
なんでこんなことになるかと言うと、松山という街に起因します(責任転嫁)。
画像左端にある「松山」駅は、JR四国の駅。じゃあその向かいの「JR松山」駅は何の駅かと言うと、こちらは伊予鉄道の路面電車の駅。そして画像中央下にある「松山市」駅も伊予鉄道の駅で、こっちは百貨店併設のターミナル駅。
要するに、松山には「松山」と名の付く駅が3つある。
改めてLINEのスクショを解説。僕は「JRの代行バスに乗ったのでJR松山駅に行きます」と言っていますが、今治から出ている都市間路線バスは伊予鉄道のバス。だから先輩の方は「市駅22分着のバス?」と聞いているわけです。僕の方は市駅の文字を見落として、JRの方だと勘違いし「そうです」などと返信してしまい、ここに互いの勘違いが完成し、後はズルズルと引きずり、僕がJR松山駅に到着して初めて事故に気付きます。改めて見返すと、コレ完全に僕が悪いっすね…。
その後、僕が松山駅前駅から乗る路面電車を間違えたりして、さらに合流が遅れたりしましたが、無事に合流に成功。同僚の方から教えてもらったという、韓国料理店に連れて行っていただきました。美味しかった!ありがとうございました!久々にアイマスの話をガッツリしたので、それも楽しくてよかったです。
また何から何までお世話になってしまった…。ご馳走さまでした、ありがとうございました。
— 代理店 (@Dairiten1012) September 9, 2018
みんなこんな無職に優しい…
— 代理店 (@Dairiten1012) September 9, 2018
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3日目:松山~豊橋
明けて9月10日。天気は相変わらず良くないけれど、大雨よりかは全くマシな天気です。青春18きっぷ有効期限最後の日。何があっても当日中に豊橋に帰らなくてはならないわけです。が、呑気なもので。
では帰ります。寄り道しながら東へ。
— 代理店 (@Dairiten1012) September 9, 2018
今日中に帰ればいいと思って、寄り道なんぞを企図しています。真っ直ぐ帰っても11時間半を超える長丁場だから、ダイヤが"不運”と"踊”っちまうとすぐに危険に陥ると2日で嫌という程分からされたはずなのに。
しかし。しかし、ですよ。四国に来て、高松の近くまで行くのに、うどんも食べずに帰れますか、という話ですよ。「安い、早い、美味い」を地で行く本場の讃岐うどんを食べずに帰るということができましょうか、いや、できるはずもない!(反語)
ということで、最終日のルートです。
松山→[予讃線|多度津乗継]→高松→[瀬戸大橋線]→岡山→[山陽本線|相生乗継]→姫路→[山陽本線・東海道本線]→米原→[東海道本線|大垣乗継]→豊橋
とうとう移動時間12時間を超えるルートが出てきましたね。これでこそ青春18きっぷを使った旅と言えましょう。
松山~今治間は非常に海に近く、晴れていれば写真フォルダも潤ったであろう、綺麗な風景が広がっています。重苦しい曇天では、魅力も半減なのが惜しい所。
今治を過ぎてからの写真はありません。多度津駅で車掌さんに起こされるまで寝てましたから。おそらく朝のラッシュアワーで混み合っていたかと思うけれど、10時くらいに多度津に着くまでずーーーーーっと寝てたので、夏休み明けの学生や、朝から忙しい会社員から、冷たい視線を投げかけられたかもしれないけれど、それを全部スルーできたので問題ないですね。
そして高松。高松では大学院生をしている友人がいるので、彼に案内してもらってうどん屋へ行きました。高松駅からおよそ10分ほど歩いたところにある「麺処綿谷」。チェーン店らしいんだけど、チェーン店だろうと情け容赦なく美味いうどんを食べさせてくるのが香川の凄いところ。初日、高岡で食べさせてもらったお寿司もチェーン店らしいんだけど、美味しいお店はチェーンだろうが関係なく美味しい! いつからか、外食チェーン店は美味しくないなんてイメージが出来てしまっていたけれど、最早そんな先入観はないですね。豊橋でも美味しいお寿司とかご馳走になってるし。…ご馳走になってばっかりだな俺。
肉うどん(大)を注文。結構なボリュームでした。美味しかったです。自分で払うつもりだったんだけど、結局ここでもご馳走になってしまいました。友人のYくん、ありがとう!
讃岐うどん、また食べに来たいですね。
さて、高松から快速マリンライナーに乗りまして、一路岡山へ。正直、後は乗っては寝て、起きては乗り継いでの繰り返しだったので、ここからはもう書くこと無いんだよな。
それでは場つなぎの写真たちを御覧ください。
そうだ、話すことあった。大垣ダッシュだ。
大垣駅はJR東海道本線の西のボトルネック地点。西の大垣(大垣-米原)、東の浜松(浜松-豊橋)と呼ばれる――呼んでるのは僕だけなんだけども――日本の大動脈の罠。
新快速は10両、姫路から米原まで快適に乗っていくとしましょう。あるいは、名古屋から特別快速10両で大垣まで行くとしましょう。すると大垣米原間、4両。圧縮圧縮ゥ! 乗客を圧縮ゥ! とうっかり一方通行になってしまうくらいに車両数が減る。やっぱり座りたいから急いで乗継の電車が止まるホームへ移動する。だがライバルはたくさん。どうするか。そうですね、ダッシュですね。
とまあ、ダッシュが発生する要因が明確だし仕方ないといえば仕方ないのだけれど、マナー違反だしルール違反なんだよねえ。
さて、そんな"ダッシュ"。僕も巻き込まれました。米原駅でだけども。
ドアの傍に立っていたので、ドアが開くと同時に出て列の先頭に立って進んでいくなか、後ろからプレッシャーをゴリゴリ掛けられて、舌打ちなんかも聞こえてきちゃったりして。そこで自分はダッシュはルール違反だとばかりに、70Lの大きなリュックと大柄な体格でがっちりブロック。ディフェンスに定評のある代理店。ここはモナコモンテカルロ、絶対に抜けない!
そのまま大垣行きの列車が停まるホームに降りるまで、誰一人先に行かせることなくブロックしきってゴール。
米原から大垣まで完全勝利の余韻に浸り、そして大垣から豊橋までは特快で一本。ぐっすり夢心地…だったのだけれど、駅からは死にそうな顔で頑張って自転車で帰宅。3日分の荷物が入った70Lのリュックサックは、疲れた体にひどく堪えました。
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改めて、こんな無職に食事を奢っていただきましたK先輩、O先輩、並びに友人のYくん。ありがとうございました。本当に美味しかったです。今度は俺が美味しいご飯に連れて行ってあげられるよう、日々頑張っていきたいと思います。…こいつ最後まで感想で美味しいしか言ってないな。
そして今度は奢ってもらう旅ではなく、自分で美味しいご飯を食べる旅をしたいところ。山陰、東北…九州もいいですねえ! まだ見ぬ土地と路線が僕を待っています。
さて、次の青春18きっぷ旅はいつになることか。次の旅への期待を寄せつつ、この乱雑に文章を書き連ねる筆を置こうかと思います。
そういえば、ようやく次のバイト先が見つかったんですよ。これからも頑張ります。