徒然日記

Dairiten1012の日記

徒然日記18

徒然日記18。睡眠導入剤を飲んでふとんに入ってから、書きたいことが出てきたので起き上がって書いていた。やっぱり僕は美城常務が嫌いなんだと思う。

 

2017.09.22 00:58

 『アイドルマスターシンデレラガールズ』の登場アイドルは、良くも悪くも、1つの大きな記号的要素に拠って立つキャラクターが多い。たとえば、委員長キャラの冴島清美、野球ファンの姫川友紀サイキッカーの堀裕子……いかん、パッションばかりじゃないか。えーと、そうだな、他にはプラモ趣味でサバゲーファンの大和亜季ヤンデレ気味の佐久間まゆ。他にも、メカクレ無口巨乳文学少女という、うどんげもかくやという新参ホイホイぶりの鷺沢文香なんかも挙げてもいいかもしれない。つまり、一つの大きな(テンプレ的とも言える)“属性”に自分のキャラクター性を預けるキャラが多いということである。もっとも、彼女たちの持つ内面世界は、そんなシンプルで紋切り型なものではなく、もっと豊かであることは承知の上だ。
 その中で今回は、アニメでは美城常務に「イロモノ」として方針転換を迫られていた、忍者アイドル浜口あやめと剣士アイドル脇山珠美を軸に据えて、目指す結論もなく思いつくままに考えてみたいと思う。

 浜口あやめ脇山珠美の語る忍者や剣士は、当然ながら史実に基づいたものではない。戦国・安土桃山時代の忍者は、闇に忍び隠密に敵を屠る影の存在ではなく、市井に紛れて人々から獣道から城中の噂まで、様々な情報を聞き出すヒューミント担当官であった。剣士も当時は藩に召し抱えられた剣豪や免許皆伝者はいたが、流浪の剣客まで行ってしまうと、それはつまりただの浪人である。二人が語るのは、あくまでも現代の創作物としての忍者や剣士。来日する外国人観光客の半数は未だ存在していると信じている(らしい。ソースはいつぞやにTwitterで見たオンラインニュース)が楽しみにしている「ニンジャ」や「サムライ」とまったく変わらないものである。二人がニンジャやサムライのキャラクターで方針を固めることは、自分はなんら間違いではないと思う。史実に忠実な姿でキャラクターをつけても、ぶっちゃけ誰も得しない。それに、エンタメ性にステ極振りのニンジャ・サムライは、アイドルとの親和性は高い。

 さて、あやたま論は一旦置いといて。デレアニにおける美城常務にとっては、二人のようなイロモノは彼女の城に相応しくない存在であり、いるのが面白くなかったようだ。プロジェクトクローネのような「正統派」で手札を固めていたことからも、これは間違いないだろう。自分は過去の記事を読むと本放送時には、山口百恵松田聖子といった往年の大アイドルのような存在を確立することを目的ではないかと考えていたので、ここでも引き続きこの仮定を用いて話を続けてみよう。ここで言うところの「正統派」は、人間的魅力やその成長過程を以て人々を惹きつける、原義の宗教的な意味合いに近いアイドルを示すこととする。
 では、美城常務の正統派で頂点を取りに行くやり方について考えよう。その成否については社内の団結や外部との競争、アイドル市場の規模など、考慮すべき点はいくらでもあるが、ここでは全て無視して乱暴に進める。
 例えば、戦いにおいて、戦いを征する兵器とは一体何か。答えは最も汎用性に優れたもの、つまり万能な兵器だ。だからいつまで経ってもアサルトライフルはM4とAKが支配的なのである。アイドル業界の競争においても同じことが言えるだろう。頂点を取るのは汎アイドル的な、言ってしまえば天海春香島村卯月のような汎用性の高い(≒万能≒普通)なアイドルである。だから、正統派で攻める常務の指揮は間違っていはいない。だが、戦術的側面で考えると、常にM4やAK47が強いわけではない。時にはMP5サブマシンガンやL96A1狙撃銃に太刀打ちできない場面もある。汎用的な武器では特化型の相手には勝てないということだ。だから、そんなときのために「イロモノ」がいる。遠距離から狙撃銃に勝ち、至近距離でSMGに勝つような、まさに「万能」な武器はその辺に転がっているワケがないのである。ゲームじゃないんだから。だが、常務はそれを分かっていなかった(武内Pが分かっていたかというと疑問だけど)。戦いとは兵器それぞれの得意分野で戦場をカバーし合うものである。常務のような一つの汎用的な強い武器に飛びつき、他を排斥しようとするのは、どこかイスラエルのオールタンクドクトリンを彷彿とさせる。

 常務の求める(と仮定して話を進めている)アイドル像は、SNS全盛のこの時代には存在し得ない。アイドルというのは本人のカリスマ云々もあるだろうが、情報の一方通行だった時代だからこそ作ることができたメディアの虚像だと考えている。情報がメディアから一方的に与えられるものだった時代、1000万人が熱狂する存在にケチをつけることは出来なかった。だが、ソーシャルエリアでありながらごくパーソナルスペースであるSNSがある時代、万人に受け容れられる存在はもはや何一つもないといえる。対象に何か一つでも気に入らないことがあればインスタントにアンチになれる時代に、人格で以て人を惹く「正統派」という幻想は、「幻想殺し」も真っ青の速さで打ち砕かれ、地に引きずり降ろされるだろう。その結果が今のグループアイドルや地下ドルの戦国時代だ。

 お、ようやくあやたまを引っ張り出せるぞ。あやたまのエンタメ性は、イロモノと呼ばれても仕方がない側面を抱えていることは否定できない。ある程度のラインまで行かなければ、イロモノとして、特化型武器としてでしかいられなかっただろう。だが、このエンタメ性は間違いなく常務の求める汎用的な武器に進化するものであったはずだ。つまり、人格ではなく、その「芸」において人々を惹きつけるということである。正統派という幻想を諦め、エンターテインメントの装置の一つとして、皆が認める芸で人を惹きつける方がよほど汎用的なものであるのではないだろうか。

 ……スマン、眠い。話がまとまらなくなってきたから本格的に寝たいと思う。どこかで気力があれば推敲して書き直したい。今日はもう寝る!


2017.09.22 02:21

 

○バカが自分を賢く見せようとしたテキスト、多分3本目。眠い目をこすりながら書き上げたら何が言いたいんだかさっぱり分からなくなっちゃってるな。